Evergoods CPL 24 (Civic Panel Loader)

 

Evergoodsとは

元Goruckと元Patagoniaで働いていた二人が立ち上げたブランドである。キックスターターにてCPL24とMPL30の二つへの出資が求められていた。それぞれ、CPLはCivic(都市) Panel Loader、MPLはMountain Panel Loaderの略称で、名前からわかる通り街仕様のCPLと山仕様のMPLで分かれている。なので、ざっくり言えばCPLにはラップトップコンパートメントが付いていて、MPLには重量分散と小物を仕舞うためのウエストベルトが付いている。この様な差がある。ちなみに、ハイドレーションはCPLでもMPLで利用可能な設計になっている。


ラップトップコンパートメントについて言えば、MPL30にも一応付いているのだが、メインコンパートメント内部のポケットに入れるタイプで、なお且つラップトップ利用がメインのコンパートメントではないので、CPL24を選んだ。外観的にはMPL30の方がフィット性や背負い心地は良さそう。

ブランドコンセプト的には、耐久性やフィット性、機能性など細部に拘ることを謳っている。当初からGoruckのGR1と比較される場面が多かったのでその辺はかなり信頼ができると思われる。

バックパック自体は、2018年2月の頭ごろから出荷開始となった。アメリカ本国のサイトとほぼ同時に国内のいくつかの店舗や通販で購入可能になった。当初は、割引率が高かったアメリカのとある通販サイトで購入しようと思ったが、いつまでも入荷しないので諦めて某有名登山道具の店で購入した。国内の代理店はサンウェストである。それ故に本国のサイトで購入しても日本には発送できない。仮に公式サイトから買っても、関税や送料を考えれば妥当といえば妥当である。


左がMPL30で右がCPL24

サイズ・容量・素材

46cm×28cm×20cm
24L

外装は500D HTナイロン、ライニングは420D HTナイロンである。HTナイロンは、ハイテナシーナイロンの略称だそうであるが、いまいちハイテナシー(強力糸)とは通常の500Dコーデュラなどと、どう違うのか、耐摩耗性含めて耐久性がどのくらい違うのかがわからない。検証した動画とか作っても良いかもしれない。

ファスナーは全てYKKのラケットコイルジッパーである。サイズは10と8を使っている。そして、リバースで使っているだけで止水ジッパーでは無い点に好感が持てる。止水ジッパーは通常のモノより劣化しやすい印象があるからだ。

背面内部にはHDPE(高密度ポリエチレン)製のフレームが入っている。また、サイドに取手用のフレームとしてアルミの板が入っている。たぶん、7075アルミ。また、背面やショルダーストラップのクッションはZOTEFOAMSというなんだか新素材的なのが使われていて、長期に渡ってクッション性が落ちないらしい。

特徴

大きな特徴として挙げられるのが、サイドからのアクセスに主眼が置かれていることである。内側のメッシュポケットも上からはアクセスしづらいが、横から少しだけ開けてモノを取り出すのには丁度良いファスナーの向きである。一番表面のポケットやラップトップコンパートメントも横向きにして使うように設計されている。

レジや電車で荷物を取り出すときは左肩にかけたまま、前に回すと取り出しやすいように作ってあるのだ。ちなみにArc’teryxのBlade24は右肩にかけたまま基本操作をするように作ってある。それぞれが逆だが個人的には右肩派である。しかし、左肩派も結構いるようなので良し悪しは判断できない。

公式サイトより借りた、左肩掛けを表現しやすい写真。

また、内側が全面420D HTナイロンの裏地があるので、加水分解の影響を荷物が受けづらいし、耐候性も増す。それ故に重たくはなるが…。
ショルダーストラップ丈夫には、内部と通じるトンネルがあり、そこからハイドレーションチューブを通せる。他にもイヤホンとか充電ケーブルも通せると思う(その場合の使いやすさは置いておく)。

バックパック表面に正方形で、ブランドロゴがあしらわれたベルクロが付いている。お店の購入特典で反射板的なパッチが付いてきた。とはいえ、ミリタリー系のお店で売っているようなベルクロパッチには少し小さいかもしれない。

外観



パッチのアリ版ナシ版。色は黒だし、形もスクエア型なのでデザイン的にはシンプル。ありきたり、洗練されているとも呼べる。

ブランドタグとパッチを外した状態のベルクロ。ブランドロゴの四角に斜め線が入っているデザイン。

チェストストラップのステッチも斜め線だった。意識しているのかもしれない。

ショルダーストラップ。S字を描いていて、フィット性を意識していることがわかる。

基本的な使用方向。地面に置くときもこの向きが基本。

横からの内部へのアクセス。メッシュのファスナーのジッパーがすぐ近くにある。しかし、別の内ポケットはこのとき開けづらくなる。そちらは、上部方向からのアクセスがしやすい。ある意味、どちらもアクセスしやすい。

続けて、ラップトップへアクセス。ラップトップコンパートメントとメインコンパートメントの間の仕切りもかなりしっかりとしたクッションが入っていて非常に良い。これらの結果、重量が増えているのだろう。

最期に、最もアクセスしやすいであろう表面のポケット。キーループもあるのでカギも仕舞いやすい。

メインコンパートメントはクラムシェル型。ガバッと開ける。内部にはウェットスーツ的な生地を使ったポケットが有り、iPadとか書類を入れておける。

縫い付けてある。ブランドタグには、色々書いてある。ここには500D ATナイロンと書いてあるが、どちらが正しいのだろうか? ちなみに、500D ATナイロンは何の略称かよくわからなかった。車のタイヤなら全天候を意味するオールテレーンとかあるけど。

使用感

一ヶ月ほど使ってみて全体的な性能というか、スペックのまとまりは良いように感じた。容量も過不足無く、アクセス性も良い。重量自体は1270gあるので24Lのバックパックとしては重たい部類に含まれると思う。用途や重さ、容量もArc’teryxのBlade24にかなり近い。向こうの方が僅かに重たく、ショルダーストラップの造りも簡易に感じる。

内部のポケットの量やサイズはGoruck系とほぼおなじであるのが面白い。実際使いやすいと思うが、それがある種の完成形なのだろうか。
ショルダーストラップは、締めたほうがフィット感が上がるが、背負い直す際には長いほうがいいので長めに使っている。それだと、微妙にバックパックのラインと背中が合わない違和感があるが、毎回締めたり伸ばしたりするのも面倒。

個人的な最大の気になる点は、左肩に引っ掛けたまま基本操作をするという設計。私は圧倒的に右肩派だからであるが…。

ここから先の使用感についての関心は、耐候性や生地のやれ方含めた耐久性の部分に移っていくだろう。

良い点・気になる点

良い点
・内部保護の能力が高いラップトップコンパートメント
・内側のライニング
・内部のポケット構成
・フィットした状態の背負い心地
・全体的なアクセス性
悪い点
・右肩派だと慣れるまで時間がかかる。
・耐久性重視故に少し重い
・国内だと少し高価に感じられるかもしれない点
・フィット性が高い故にショルダーベルトを締めていないときは変な感じがする。服の腰のところか痛むのが早そう。

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